1.更年期障害とは
閉経後前後5年間ぐらいの期間を更年期といいます。日本の女性の閉経年齢は約51歳と言われていることから、45~55歳の期間をさします。この間に生じる不定愁訴(はっきりした原因がわからないが頭が重い、イライラする訴えのこと)を更年期障害と言います。

2.更年期障害の症状
【体の症状】
だるい、たちくらみ、疲れやすい、耳鳴り、のぼせ、動悸、ほてり、手足のしびれ、発汗、関節の痛み、手足の冷え、からだのかゆみ、腰痛、肩こり、頭痛、めまい、など
【心の症状】
いらいら、不眠、抑うつ、気分低下、動悸、脱力感、など
3.更年期障害の原因
更年期障害の発生機序の詳細については、未だ不明な点が多いですが、現在のところ3つの要因があると言われています。
1つ目:内分泌的因子
2つ目:心理・性格的因子
3つ目:社会・文化的因子
この3つの要因どれかに当てはまると更年期障害は発生しやすいです。
〈上半身からの大量な汗〉
大量の汗が特徴の「ホットフラッシュ」。
加齢による卵巣機能の低下、特にエストロゲン分泌の低下が挙げられています。
女性ホルモンのエストロゲンやプロゲステロンの分泌量が変化し、ホルモンバランスの乱れが生じます。これらの女性ホルモンであるエストロゲンやプロゲステロンの分泌は視床下部から下垂体を通じて卵巣で行われます。
脳の視床下部には自律神経があることから、ホルモンバランスが乱れやすくなることがあります。このようなメカニズムを経た結果、のぼせや体のほてりといった症状が生じてしまうのです。
〈ストレス〉
高いストレスとは、思考を通じて脳に悪影響である負荷を与えることで、脳からカラダの各所への指示などが正常に行われない状態です。ストレスが更年期障害に与える影響は大きく、エストロゲン減少によってただでさえバランスが崩れがちな自律神経を、さらに乱す方向へ影響を及ぼします。
ホルモンバランスの乱れは、自分を厳しく律することなどで、整えることなど出来ません。心理的にニュートラルな位置が、イライラする方向にズレているのです。更年期障害の症状を緩和させるにはとにかくリラックスすることです。普段とは違うことを自覚しつつ、ストレッサーを上手く受け流すことが重要です。心理的な状態が悪くなることで、身体へも悪影響があるということを知っておきましょう。

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